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武藤記念講座(講演会事業)

記念講座の記録

2010年5月22日(土)

アルピニスト 野口健氏
「英霊の声なき声、戦没者遺骨収集の今」(於大阪武藤記念ホール)

米国は、400人のスタッフにより戦死兵士の遺骨を一人の例外もなく万全を尽くして持ち帰るのに、日本は遺骨収集イコール戦争美化につながると240万の戦死者の内半分が外地で眠ったままである。七大陸最高峰の世界最年少登頂記録を更新(当時)した同氏が、その後ヒマラヤで遭難しそうになり、死を覚悟したとき痛切に思ったのは故郷の日本。そして生きて帰れたら、無念の死を遂げた戦没者の遺骨を収集しようと決心した。

その国家観は「国のために命を投げうったのに、当の国家が及び腰では、誰が国のために命をかけるのか、遺骨収集は人間としての自然な情愛である」と明快である。そして英霊の声なき声に応えるのは国家のプライドであると信念の輪を広げ、遂に国家をも動かした行動の原点は、青春時代の落ちこぼれの屈辱感と少々気を抜くと命を落としてしまい、すでに20人以上仲間を失った死と隣合わせのアルピニストの経験である。

遺骨収集を始める前からの富士山とヒマラヤのごみ掃除の環境活動でも、先頭に立って成果をあげている。以上の諸活動に共通しているのは、私利私欲のない純粋さだけでなく、確かな戦略眼により、一人では何も出来ないと仲間だけでなく社会を巻き込み、小さな活動を大きくする「突破力」である。

以上

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