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    岩田明子氏>『コロナ禍における国際情勢』

武藤記念講座(講演会事業)

第1071回武藤記念講座要旨

    2020年8月8日(土)
    於大阪「國民會館 武藤記念ホール」
    日本放送協会政治部
    岩田明子氏
 『コロナ禍における国際情勢』


セミナー





はじめに
  国内初の新型コロナウイルスの感染者が確認された1月15日、日本も世界も揺るがす感染症の当事国となりました。コロナは内政・外交の常識を根底から覆すほどのインパクトを与えました。 今日はまずコロナ禍における日本外交の足跡を検証し、その前提となった日本外交の直近8年間の分析をしたいと思います。

第一章 日本のコロナ外交
第1節 感染症の歴史
  感染症の歴史を遡りますと、有史以前から人類は感染症との闘いでした。
  ペスト(黒死病)はヨーロッパの社会や文明を変化させ、人類史上大きな影響を与えました。古くは東ローマ帝国時代、中世ではモンゴル帝国の支配下でユーラシア大陸の東西貿易で伝播しました。死者があふれ深刻な労働力不足に陥り、農業の労働形態は変革を迫られました。農奴は解放され、封建制度が終焉を迎えたのです。また西洋の教会の権威失墜で主権国家を中心とする近代に導かれた歴史もあります。
  また天然痘は、正確な起源は不明ですが、シルクロード時代(5世紀−8世紀)、インドから世界へ拡散し、仏教の伝播と同時期に日本でも蔓延しました。大航海時代(16世紀)にはスペインから新大陸に広がり、インカ帝国、アラスカ帝国の滅亡につながったと言われています。
  また19世紀から20世紀にかけてはコレラが流行したほか、第一次大戦(20世紀初め)ではスペイン風邪が蔓延しました。
  カミュの小説『ペスト』の一節をご紹介します。「ペストと戦う唯一の方法は誠実さです」「私の場合は自分の仕事を果たすことだと思っています」。
  この一節は、新型コロナに向き合った医療現場、行政、政治、企業など全ての分野にあてはまるのではないでしょうか。コロナは言うまでもなく未知のウィルス。これまでの経験則が通じない局面も当然あります。官邸はこれまでテロリストとの人質奪還交渉から北朝鮮によるミサイル発射に至るまで、様々な危機管理を経験してきました。政権の最終コーナーで出現したのが「目に見えない未知のウィルス」というわけですが、これまでの経験を活かすとともに想像力を働かせ、最終的にウィルスを制圧することができるのか。国民の生活と経済を守りぬくことができるのか。難敵との長い闘いを強いられています。
第2節 武漢の邦人救出作戦
  1月、首相官邸が真っ先に取り組んだのがチャーター機による武漢からの邦人救出オペレーションでした。
判断の分岐点となったのは1月23日。武漢が事実上封鎖された日ですが、WHO(世界保健機関)が緊急事態宣言を見送ると発表した日でもあります。官邸は、WHOの発表に影響を受けることなく「もはや武漢ではビジネスができなくなった」と判断。邦人の帰国を決断したのです。安倍首相の指示を受けた茂木外務大臣は、中国側にチャーター機の受け入れを認めさせるよう現地の大使館に指示を出します。大使館員と医務官らは、北京から武漢まで1,200キロの道のりを車で夜通し走り続けました。実は大使館から「道路が封鎖中で、中国政府の通行許可も取れていない」との報告が上がってきたのですが、官邸は、許可を取りながら武漢に向かうよう改めて指示。敢えて見切り発車に踏み切った背景には、通行許可を取るため意思疎通を行うレベルにまで、日中関係をすでに安定させているという認識がありました。
  大使館員たちは中国当局と連絡を取りながら、道路封鎖を解き、武漢入りしました。
  一方、各国との間では空港の発着枠争いが激化。日本政府は空港機能の整備を中国側に急がせ、1月29日、日米が最も早く武漢を出発することができました。ただこの救出劇は、コロナとの闘いの序章に過ぎなかったのです。   この時期、中国の抱える本質的な問題も明らかになっていました。去年12月30日、武漢市は原因不明の肺炎患者を確認し、1月1日に海鮮市場を閉鎖します。中国の警察当局は「感染拡大に関するネット上の書き込みはデマである」として市民8人を摘発。ところがその後、北京や広東でも感染者が確認され、漸く1月20日、習近平国家主席は情報公開を指示、人から人への感染を認めました。北京の有力紙は「医療従事者が既に警告を出していたのに、何故感染を早く知らせなかったのか」と批判記事を掲載。中国国内では指導部に対する批判の声が高まりました。また国際社会からもWHOへの台湾の参加を認めるべきだと批判が噴出。習主席は苦しい立場に追い込まれていました。その時、習主席が使った言葉が「狙撃戦」です。抗日戦争で使われた言葉を使って檄を飛ばし、求心力の維持に腐心しました。3月5日に迫っていた全人代を予定通り開催するためにも、こうした激しい言葉で引き締めをはかったようです。ところで日本は邦人救出オペレーションを成功させたわけですが、次なる課題が現れます。それは帰国者の個室管理の問題でした。当初、厚生労働省は帰国者全員のPCR検査は不要と報告しましたが、官邸は「あり得ない。全員のPCR検査を実施した上で個室管理を行うべき。公共交通機関で帰らせてはならない」と厳命します。そして14日間の個室管理を経て、帰国者全員が帰宅しました。
第3節 クルーズ船対応
  さらなる難題は、2月5日に横浜港へ入港したダイヤモンド・プリンセス号への対応でした。武漢オペレーションをはるかに上回る人数の管理が焦点でした。ワイドショー等では、「個室に閉じ込められた乗客の人権に関わる」として政府対応を批判。しかし現実には、乗客・乗員が一度に下船すればあっという間に市中感染が拡大するリスクがあります。しかし全員の個室管理を実現する箱を調達することは不可能。そこで発想を転換して、医療資源や医師を船に投入して多数の客室を持つクルーズ船を、事実上の病院船のような機能を持たせることで、陽性者を船に留め、「分散下船」とする方針を決めました。その判断の根拠として活かされたのが、武漢オペレーションでした。国立感染症研究所の観察によると、武漢オペレーションから、「個室に入る時、陰性で、その後個室管理で14日間無症状の人は、もう一回検査をしても全て陰性である」「2回検査しなくても条件が揃えば下船をさせても問題がない」という法則が導き出せたというのです。これをクルーズ船にもあてはめて、分散下船が行われました。   最終的にはクルーズ船が「ARIGATO JAPAN」 とライトアップして出港。ところが海外メディアを中心に誤報が続きました。ダイヤモンド・プリンセス号には8か国の乗員、乗客がいましたが、ニューヨークタイムズは「アメリカ政府が激怒して、早くアメリカ人の乗客を返せと日本政府に申し入れた」と報道。ところが事実は、異なります。日本政府は「アメリカ人の乗客を帰国させたいので協力してほしい」と水面下で申し入れたところ、アメリカ側は、「乗客を横田基地に移動させるまでは安全な船の中に留めて欲しい」と逆要請。このため日本政府はアメリカ人乗客を船に留め置いたということです。在京アメリカ大使館からも乗員に説明のメールが送られました。しかし、当時はこうした情報の混乱やデマの拡散が多々見受けられました。混乱期ほど、内外への説明、日本語、英語など多言語での説明が、政府の課題として残ったと言えます。
第4節 ワクチン、治療薬を巡る各国の攻防
  各国はワクチンと治療薬を求めています。日本は、ワクチンをイギリスのアストラゼネカやアメリカのジョンソン・アンド・ジョンソンから提供を受けることで合意しています。治療薬はアビガンとレムデシビルが有力候補。アビガンは新型インフルエンザで承認されている日本の製薬会社が開発したものです。ただ海外向け特許の一部が去年切れたため、中国が製造を拡大しています。一方レムデシビルはアメリカの製薬会社が作り、エボラ出血熱治療薬として認められています。   アビガンは治験と臨床研究で症例を増やし、国際社会から注目を集めていましたが、日本は70か国から提供を求められました。そこで各国にアビガンを無償提供する代わりに、症例データの提供を受けることで承認を急ぐ。同時に国際社会にも貢献する、という形をとりました。一方、中国もジェネリックで製造を拡大し、輸出拡大を始めました。習主席がアビガンを推奨する報道も見られました。一方、レムデシビルはWHOが最も有効な治療薬であると推奨し、3月には安倍総理とトランプ大統領の電話会談で日米の共同治験の道筋がつき国際共同治験が行われています。
  こうした中、治療薬の分野でも、米中対立の様相が垣間見られる場面がありました。4月23日、イギリスのファイナンシャルタイムズに「中国で実施されたレムデシビルの治験が失敗に終わった」という記事が掲載されました。アメリカの製薬会社はすぐに「中国の治験は、アメリカでの共同治験とやり方が違う上、治験の参加者も少なく統計上の問題がある」と反論。ここで外交筋が注目したのは、記事の根拠でした。中国の研究者がWHOに提出した報告書が報道の根拠だったのです。ところがこの報告書、WHOのウェブサイトで「報告書は間違って載ってしまったもの」としてすぐに削除されました。経緯の不自然な印象が残りました。アビガンを増産する中国が、アメリカ発のレムデシビルより優位性を確保しようとしたのではないか、との見方も出ていました。
  厚生労働省は、レムデシビルを特例承認しましたが、液体であることもあり、どれほど量産できるか、また日本が優先的に配分されるのか、予想しがたい要素もありました。そこで再び安倍総理はトランプ大統領と電話会談し、日本への優先的な提供が決まりました。コロナ禍においても水面下で外交は展開しています。

第二章 国際会議での日本外交
第1節 初めてのテレビ会議
  コロナの感染リスクがあるため、G7、G20の首脳会議を対面で行うことができません。そこで初めてテレビ会議の形式でG7、G20首脳会議が行われました。会議では日本に対し「治療薬、ワクチン開発で協力しよう」「アビガンの提供をお願いしたい」などと協力要請が相次ぎました。G7では、入院前のジョンソン首相が出席。イタリアのコンテ首相はテレビ会議中、猛烈に咳込む場面もあったそうですが、安倍総理が「3つの密を避ける」という日本発の則を説明すると、必死でメモをとっていたそうです。この「三密」の原則は、今ではすっかり世界に定着したモデルですが、アメリカも「3つのC」と国民に説明しています。G20首脳会議では、議長から呼びかけられているのに顔が映っていなかったり、応答しない首脳がいたり、ミュートに設定されて、発言がシェアされない首脳がいるなど、テレビ会議ならではのハプニングもありました。テレビ会議は、何時でも瞬時に、また継続的に議論ができる利点がありますが、一方で「腹を割った話ができない」「現場感が伝わらない」など十分なコミュニケーションをとれない課題もあります。また盗聴リスクを克服することも必要です。そしてなんといっても首脳会議の一つのハイライトである夕食会ができません。マルチの夕食会では、裃を脱いで話ができるので、この場で重大な方針が方向づけられるなど有効な外交ツールなのです。
第2節 G20大阪サミット
  去年、大阪でG20サミットが行われました。ここ数年のマルチサミットでは、首脳宣言をまとめるのに毎回紛糾し、苦労しています。「保護主義と戦う」という文言で必ず揉めるわけです。前年に行われたカナダのシャルルボアサミットでは、サミット閉幕後、トランプ大統領がエアフォース1の中から「このような首脳宣言は認められない」とツイート。後味の悪い結末となりました。ちょうど大阪サミットの頃は米中の貿易対立が激しく、首脳宣言をまとめることができるのか、議長国の手腕が厳しく問われていました。さらに大阪で、米中首脳会談をセットできるかも注目されていました。
  サミットは予想通り、貿易問題と気候変動問題で激しく紛糾しました。事前のシェルパの調整ではまとまらず、当日の首脳同士の会談にもつれこみました。そこで日本はマルチの会談前に、日米首脳会談をセットしました。安倍総理がトランプ大統領に「保護主義と戦うという言葉を嫌がっているようだが、自由、公正、多角的な貿易は大事だ」と促しました。するとトランプ大統領は「もちろん自由、公正な貿易は大事だ」と返答。そこで最終的には首脳宣言に「自由、公正、無差別、透明且つ予想可能な貿易投資環境」という文言で決着しました。「保護主義と戦う」という言葉よりも厳しい内容で保護主義に対抗する首脳宣言になったと言えます。
  そしてもう一つの課題、気候変動問題では、先ず安倍総理がフランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相、イギリスのメイ首相と直接やりとりをして原案を作りました。それをトランプ大統領に直談判して「ドナルド、これでサインをしてくれないか」と要請しました。トランプ大統領はしばらく黙り込みましたが、「わかった。パリ協定の趣旨を反映することについてはサインをしよう。しかしアメリカについては別建てで議論することにしてほしい」と述べ、安倍総理の目の前でサインをしてまとまりました。貿易と気候変動、違う手法を取りましたが、日本はこのように議長国として首脳宣言をまとめました。
  もう一つのハイライトが夕食会でした。マルチの首脳会議の席次は、丸テーブルの真ん中に議長、両脇に前年と次年の議長、それ以外はアルファベット順に座ると決まっていますが、夕食会は議長権限で席次を決めることができます。今回は米中首脳会談が行われるかが注目されていましたので、それを意識した席次にしました。米中が話しやすい席とはどんな席か?2案浮上しましたが、最終的に、真ん中に議長国の安倍総理。議長の左側にプーチン大統領、議長の右側にトランプ大統領、そしてテーブルを挟んで向かい側に習主席、その右側、つまり安倍総理の向かい側にマクロン大統領、その右にメイ首相が座る席次に決めました。その心は、といいますと、米中はテーブルを挟んで向き合っていますので必ず話ができる位置。もし激論になった場合は、日本が横から割って入ることができる。左右は日本を挟んで米露。これはIMF問題で米露が鋭く対立していましたので、並びで米露が話しやすい一方、険悪になれば日本が割って入る、という構図。またヨーロッパ勢が習主席の隣で、トランプ大統領からも視界に入ります。プーチン大統領も前にいます。気候変動で協力的でない国々と積極的な国々が皆で話すことができる、という仕掛けです。
  果たして効果はどうだったでしょうか。トランプ大統領は身振り手振りで冗談を喋り、習主席が大爆笑をしたシーンもあったそう。そして佳境に入ると、トランプ大統領は中国にとって敏感なウィグル人の問題で「知っているぞ」とジャブを入れ、習主席の顔色が変わります。トランプ大統領は当意即妙に気を緩ませながら、本題の貿易の話に入っていったそうです。最後にトランプ大統領は「明日に向けて、自分は体力を温存しなければいけない。明日は正念場だから」と言及。そうすると習主席も「こちらも負けるわけにはいかないから」と応じたそう。事実上これで翌日の米中首脳会談がセットされることになったわけです。翌日一連のセッションが終わる頃、トランプ大統領と習主席の二人は目をあわせてから、頷いて立ち上がり、二人で部屋を出て行きました。まるで相撲の見合いのような緊張感が走っていたそうです。米中首脳会談では、とりあえず決裂を回避。さらにサミット後、トランプ大統領が韓国に入る際、北朝鮮の金正恩委員長とツイッターで接触をしたという事案もありました。
第3節 WHO問題
  WHOのテドロス事務総長は中国への対応の是非を指摘されています。5月19日、年次総会が開催され、トランプ大統領は「中国が感染源だ」「WHOは中国の操り人形だ」と中国とWHOを厳しく非難しました。一方中国は「感染源ではない」と主張、コロナを機に米中対立が先鋭化しました。アメリカのアザー厚生長官は中国を名指しし「新型コロナウィルスの発生を明らかに隠そうとした」「透明性を確保する義務を踏みにじった」と批判。こうした構図の中、日本はどのように対応したのでしょうか。安全保障分野とその他の分野を微妙に分けながら様々なアプローチを取ることで、戦略を見極めているように見えます。
  日本は尖閣諸島をめぐる問題など安全保障面では強固な日米関係を全面的に打ち出していますが、WHOの年次総会ではEUとの連携が目立ちました。日本はEUとともに、ウィルス問題におけるWHOの態度について、「公平で独立した包括的な検証を行うよう求める決議案」を提出。WHO改革を進める上で、中国に一定の義務を課すことで、中国を国際ルールの土俵に乗せるという手法で臨みました。今、WHOには遠心力が働き、グローバル化に見合う責任や役割が果たせていない状況であることは否定できず、求心力を回復するためには改革が必須です。
  中国とWHOの経緯を見てみます。中国は12月31日にWHOにウィルスの報告をし、1月上旬にウィルス遺伝子の配列を共有しました。この行動は、2005年に強化されたWHOの規制に則ってはいるものの、感染が発生したのは12月上旬であり、WHOへの報告まで数週間の時間を要したことになります。また初期段階で、ワクチン開発に重要なウィルス株を共有せず、2月中旬になって漸くWHOとの合同調査団を受け入れました。また規制強化により、ウィルスの発生した国以外からの報告も分析できることになったため、台湾はすでに12月31日に「人から人への感染の怖れがある」とWHOに報告していたのです。それにも拘わらず、WHOは検証をすることなく数週間が経過してしまいました。WHO改革は急務です。また台湾の参加も焦点です。   中国はASEANやヨーロッパに対して「マスク外交」を活発に展開し、アビガンの増産輸出を進めています。ASEANではマレーシアにマスクを50万枚、医療用マスク50万枚、検査キット10万個を提供し、タイにはマスク11万枚、検査キット2万個を提供。習政権が掲げる「一帯一路構想」の実現に影響力を行使し、ヨーロッパのセルビアやイタリアに対してもマスク外交を展開しています。またロシアも中国と類似した戦略を進めています。これに対して日本は希望する国々にアビガンを無償提供し、アメリカとレムデシビルの共同治験を進めることで中国に対抗しています。最近ではアメリカもASEANへの関与に関心を示しつつありますが、日米でASEANに関与を深める戦略は非常に重要です。
  中国からの支援を受けているASEANも一枚岩ではなく温度差があります。4月にASEAN+3でテレビ首脳会議が行われました。実は中国はASEAN+中国の形式を提案していましたが、ASEAN側から日中韓の3か国に参加してほしいと逆提案。ASEANを中国の独壇場にしてはならないというバランス感覚が働いたと見られます。マスク外交に見られるように中国は拡張路線を進めていますので、今後、日、米、ASEAN、ヨーロッパの連携が益々求められることになると思います。

第三章 コロナ前の日本外交
第1節 ストロングマン外交の時代
  コロナ禍において、「対面外交」はいったん停止を余儀なくされていますが、テレビ会議や電話会談では、治療薬をめぐる激しい外交が展開されました。では、駆け引きの土台を築いた「コロナ前の外交」はどうだったのでしょうか。その特徴は「ストロングマン外交」です。
  G7やG20などの多国間会合では、毎年、「保護主義と戦う」という文言を巡って紛糾する場面が常態化していました。というのも国際社会では、ここ数年、個性が強い首脳が次々と登場し、「ストロングマン外交」の傾向が強まっています。そしてグローバリズムからポストグローバリズムへと移行しています。まさにコロナはグリーバリズムの試練ともいえます。
  グローバリズムの時代では、外交当局が事前に相手国と文言や方針を調整し、対話を積み重ね、最終的に首脳会談で決定する、というボトムアップの形で外交が進められていました。ところがストロングマン時代になりますと、首脳が方針を決定し、事務方に降ろすというトップダウンになります。首脳個人が大方針を打ち出すという傾向が強くなりますので、相手国の出方は予想し難くなり、視界不良のリスキーな時代に入ったといえます。
第2節 拉致問題
  そのストロングマン外交の典型はトランプ大統領です。トランプ大統領はツイッターを駆使し、いきなり発信することが多いので、外交当局にも知らされていないことがあります。 その一つの例が、去年6月、G20が行われた後の米朝首脳会談です。トランプ大統領が韓国に入る前「金正恩委員長に会いたい」とツイート。トランプ大統領が金委員長との3回目の会談を模索していることは、外交当局の中でもごく限られたメンバーにしか知らされていませんでした。 そして、この会談に同行したのがクシュナー氏とイバンカ氏。1回目、2回目の米朝首脳会談ではボルトン氏などの外交当局の人間が同行していましたが、この時は、ボルトン氏の姿がなかったのです。ボルトン氏はイランや北朝鮮を巡る外交方針でトランプ大統領と度々衝突していました。今回発売されたボルトン氏の回顧録を見てみますと、北朝鮮外交については安倍総理の方針とボルトン氏の方針が完全に一致していたことが読み取れます。ボルトン氏が安倍総理に、北朝鮮外交の要諦について釘を刺すよう、頼んでいたことが紹介されています。  ところで安倍総理がトランプ大統領と初めて出会ったのは、大統領就任前のトランプタワーでした。この時トランプ氏は「北朝鮮とはどんな国なのか。金正恩委員長とはどんな男なのか」と尋ねたそうです。安倍総理は、官房副長官の時、小泉総理に同行して訪朝した時の印象を伝え、北朝鮮外交の要諦は「サラミ戦術ではいけない。非核化を実現するためには、例えば6ヶ月から9ヶ月の期限を区切るべきである。先延ばししてはならない」と説明しました。その後も安倍総理はトランプ大統領に何度も同様の説明をすることになります。その結果、トランプ大統領の米朝交渉に影響を与えたと言える場面が指摘されています。その顕著な例が2回目の米朝首脳会談です。トランプ大統領は次の大統領選を睨み、米朝交渉を成功させたと国際社会にアピールをしたい思惑があったのでしょう。交渉の直前、トランプ大統領は安倍総理に「完全な非核化をあまり発信しないでほしい」と求めます。ところが安倍総理は完全な非核化を追求すべきだとしたうえで「拉致問題は日本にとっての最重要課題。必ず米朝首脳会談で取り上げてください」と要請しました。トランプ大統領は「日本の最重要課題だということは理解している。必ず提起する」と応じ、2度にわたり、しかも会談の冒頭で約束通り拉致問題を提起したそうです。外交筋によると、会談の冒頭で日本の拉致問題をアメリカの大統領が言及したことに、金委員長は驚きを見せたということです。トランプ大統領は、帰りのエアフォース1から安倍総理に電話をかけ、「約束通り拉致問題を提起した。金委員長と直接話をしてくれ」、「金委員長は日本との対話を否定していない」と会談のエッセンスを伝え、その後の日米首脳会談では詳細を補足説明しました。またトランプ大統領は、拉致被害者の家族と時間を割いて面会しています。トランプ大統領は「とても大切な問題だ」と拉致被害者の家族一人一人と握手をした上で話を聞きました。去年5月、国賓で訪日した時、有本さんのお父さんがスピーチをされました。外務省の事務方が「次の予定が迫っています。時間です」と耳打ちすると、トランプ大統領は「この人にとって大切な話をしているのだ。続けさせてくれ。時間はオーバーしてもかまわない」と被害者家族たちと向き合っていました。有本さんが「手紙をしたためましたので読んでください」と言いますと、トランプ大統領はスタッフに向かって「ホワイトハウスに着いたら私の机の一番上に置きなさい」と指示します。そして帰国後、有本さんや他の家族にトランプ大統領から手紙が届いたそうです。拉致問題についてアメリカの現職大統領が協力していることは間違いのない事実です。
第3節 対米外交
  日米の貿易分野では、トランプ大統領がシビアな一面も見せています。日本の市場開放を求めて、多国間ではなく2国間で厳しい交渉を迫ってきます。トランプ大統領はTPPを離脱し、輸入自動車に対する追加関税の発動を迫りました。しかし日本側が最も懸念したFTA協定は回避し、TAG協定締結で決着。どうやってFTAを回避したのでしょうか。
  日本の戦略は、先ずヨーロッパとの間で懸案だったEPAを先に締結し、それを踏まえてアメリカを除いたTPP11を締結する戦略を取りました。先にこうした協定を結ぶことで、アメリカの農産品は日本での競争力を失い、日米二国間での協議はアメリカに不利になるだろうと考えたのです。TAG協定締結で合意した際、トランプ大統領は「シンゾウやるなあ」と交渉団を前につぶやいたそうです。最終的にTAG協定は、TPPの枠を超えない範囲のものにおさめました。TPPから離脱したアメリカとの間でTPPを逸脱しない協定を結び、事実上のTPPと同義の経済圏を構築した。日本の通商史における貴重な実績と言えます。
  次なる課題は駐日米軍駐留費の交渉です。ボルトン氏は回顧録で「4倍にあたる額を日本に要求するよう指示を受けた」と書いていますが、実はトランプ大統領自身の口から日本に対して数字が出されたわけではありません。しかしこの夏からこの交渉は本格化すると予想されます。大統領選を控えていますから、厳しい要求が突き付けられることを前提に構えなければなりません。トランプ大統領は去年の9月、安倍総理との会談で「日本は30%しか駐留経費を払ってない」と口にしたことがあります。これに対して安倍総理は「日本は70%も駐留経費を払っている。しかしカリフォルニアに駐留するより日本に駐留した方が安くつく」と切り返しました。これは二つの意味があります。日本に駐留した方が安くという部分とトランプ大統領の数字の誤りを、やんわり70%と修正し、メンツを立てたという点です。トランプ大統領は「シンゾウは天才だな」と笑い、会談は終了したということです。首脳間ではまだ具体的な数字をもって要求されてはいませんが、事務レベルはこれから厳しい交渉が待ち受けていると言えます。
  今の韓国は、親北、親中国へ走っており、早くアメリカとも、日本とも縁を切りたいという気持ちです。ところがアメリカとは経済問題や安保問題があります。そこで日本とだけは何とかして縁を切りたいのが政権の本音です。北朝鮮と韓国が反日でまとまるわけです。また韓国の右派と左派も反日で一つにまとまることが出来る良い材料です。これからも慰安婦問題や徴用工問題で日本を攻めて来るはずです。徴用工問題では、8月になりますと三菱の資産を現金化するということになります。慰安婦問題は、九十歳を超えた元慰安婦のお婆さんが、慰安婦団体に騙され、利用されたということを全部告白しました。しかし結局そのお婆さんは「呆けてる」とか「病気だから」ということで潰されてしまうと思います。しかし日本人には、慰安婦問題の真実がわかる良い機会になったと思っています。日本が韓国の言いなりとなってもきりがありません。日本人が毅然とした態度で韓国と接することしか日韓関係は上手くいかないと思っております。韓国人も韓国政府も「日本とは手を切り、北朝鮮と手を組みましょう」というのが本音です。
第4節 対露外交
  プーチン大統領は、憲法改正で領土割譲禁止の項目を盛り込みました。日本にとって領土交渉は格段に難しい課題となりました。ただ2018年11月、シンガポールで行われた首脳会談で「1956年の日ソ共同宣言を基礎に、交渉を加速する」と合意しています。70年間動かなかった交渉が、なぜここまで動きを見せたのか。その前提には日本側が2016年5月、ソチで提案した「新しい発想のアプローチ」の存在があります。このアプローチは従来の法的・歴史的議論をいったん脇に置いて、4島の将来像から議論をスタートすることで、国境線の画定に導くという考え方です。つまり発想を転換させることで、議論を動かすという考え方。伝統的な外交交渉の方法とは、手法がかけ離れたものであることも事実ですので、リスクも伴います。
  現時点で領土交渉は進展しておらず、このチャレンジの果実は得ていません。しかし、動かなかった交渉が動き出したことも現実であり、今後も他国との間に横たわる難題を解決する際、こうしたアプローチを援用するための教材にもなるのではないでしょうか。
  難しい交渉には、交渉スキルに加えて、首脳同士の信頼関係や経験値は重要な要素になります。両首脳のエピソードを2つ紹介します。安倍総理がウラジオストクを訪問した際、プーチン大統領と二人きりの場面で、イランのハメネイ師について尋ねたことがありました。「君はハメネイ師と3回も会ったが、どんな人だった?」と尋ねると、プーチン大統領は、「ローハニ大統領は選挙で選ばれたリーダーだが、ハメネイ師は宗教指導者。我々政治家とは異なる言葉や思想を持っているようだ」と感想を口にしたそうです。西側諸国はハメネイ師と会談した首脳は圧倒的に少ないので、こうした肉声は大きなヒントになります。
  去年6月、安倍総理は、アメリカとイランの仲介役としてハメネイ師と会談することになるのですが、プーチン大統領との会話も参考になったようです。
  また去年1月、安倍総理はロシアを訪問。プーチン大統領と会談しましたが、この時初めて大統領執務室の隣にある休憩室に通されたそうです。休憩室には執務机とソファーだけが置いてあったそうです。長いソファーの上に何気なく布がかぶさっていました。「絵画ですか?」と尋ねると、「そうだ」とプーチン大統領。大統領が布をはずすと、そこから出てきたのはセピア色の街の絵画でした。プーチン大統領の故郷、サンクトペテルブルクの街並みだったのです。「疲れた時には、故郷の絵を見ながら熟考するのかな」と思いながら見ていると、後ろにもう一枚絵があったそうです。その2枚目の絵画は、青い瞳の30代ぐらいの軍人の肖像画だったそうです。安倍総理は「君のお父さんですか」と聞くと、プーチン大統領は「そうだ」と答えました。
  プーチン大統領にとって「父と息子」は特別な響きを持っているということを、森元総理から教えられていたそうです。森元総理は、安倍総理が2013年、プーチン大統領との会談を行う前、露払いとしてプーチン大統領に会いに行き、「今度総理になった安倍はこういう男だよ」と一葉の写真をプーチン大統領に見せました。それは日ソの交渉に取り組んでいた故安倍晋太郎元外務大臣とゴルバチョフ大統領の会談写真。晋太郎氏の隣に安倍総理が秘書として立っているものでした。
  「病身をおして日ソ交渉に取り組んだ、あの晋太郎氏の倅なんだよ」と説明すると、プーチン大統領は写真をじっと見つめていたそうです。森元総理はその様子をみて安倍総理にそのまま伝えました。他国の首脳が足を踏み入れることはめったにない休憩室に通されて、そこで見せられた絵がプーチン大統領の父の肖像画だった。このことは、外交に直接影響を及ぼすエピソードではありません。しかし今、国際社会では首脳外交で多くの重要事項が決まっていく。首脳外交の比重がかつてなく増している中、首脳外交で「腹を割った話」をし、「落としどころを探る」「忌憚なく苦情も言える関係を築く」ことは非常に大切です。交渉相手の人物像やその人物が大切にしているポリシー、バックグラウンドを知ったうえで機微を話し合うことは極めて重要です。その関係や経験は国家の財産と言えるものであり、共有すべきものだと考えます。

おわりに
  コロナを機に政治、社会、外交は激変しました。
  きょうはコロナ禍で行われている外交はどのようなものなのか、またコロナ前はどのような外交が展開されていたのかをご紹介させていただきました。視界不良の困難な時代ではありますが、適切な判断をするためには正確な情報が必須です。
  拙い内容ではありましたが、今後、皆様が様々な選択をし、判断されるための材料としていただけましたら光栄です。

                                                   質疑応答
「質問1」

  長期政権の今後の動向と期待をすることを教えてください。

「回答1」

  安倍政権は、集団的自衛権の憲法解釈変更、日米関係の再建、日中三原則の確認(日中関係の正常化)、日露交渉の開始、日EU・EPAやTPP11の締結、史上初の生前退位に伴う皇位継承、新元号制定、二度にわたる消費増税など数多くの政策課題を進めてきました。その上でアルジェリアやシリアでの人質事件、災害、コロナなど予測不能な事態も起こりました。国際情勢は激しく変化し、中でもトランプ大統領の登場で、貿易分野や環境問題などで厳しい状況も生まれました。日本はアメリカの同盟国として、また国際社会の古参のリーダーとして、バランサーとしての役割も担うことになったと言えます。
  今後の課題は、権力の円滑な移行とコロナの収束、経済再生と五輪開催でしょう。
  コロナの収束と経済再生の両立は相反するものではありますが、地域で異なる感染状況や課題を各自治体から細やかに吸い上げて全力で取り組まなければなりません。また落ち込んだGDPを可及的速やかに回復させることも求められます。
  厚生労働省や外務省、経済産業省など各省庁が疲弊しているのも事実です。秋に予定されている内閣改造で新しいインパクトを打ち出すことができるのか、注目されます。他方で重厚な布陣という要素も求められるのではないかとみています。
  次の政権に円滑に政策を移行し、凸凹が起こらないよう努めることが、国益に直結すると思います。


「質問2」

  武漢からコロナが世界に蔓延してもお詫びもなく、尖閣は連続して侵犯する。それでも日本は習主席を国賓として招待するのですか。また仮に安倍総理が靖国参拝すると中国はどう反応するのでしょうか。

「回答2」

  中国からコロナが世界に拡大したことは厳然たる事実です。またその後、マスク外交などで拡張路線を進めていることをご紹介しました。
  トランプ大統領は、コロナについての中国の対応を厳しく批判し、アメリカ政府は、先に行われた政府4高官の対中演説にも見られるように、習政権が決して受け入れることができない「共産党政権の転換」まで迫っています。このアメリカの方針は、たとえ大統領が交代しても変わらないという意思表示だと考えます。
また尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲内であるとアメリカ政府は表明しております。安全保障については、日本は強固な日米同盟を前面に打ち出して対抗する方針です。
  ただ、アメリカが世界の警察官ではなくなった以上、アメリカだけに依存するのはリスクが伴います。官邸では、抜本的な日本の防衛の在り方の検討し、敵基地攻撃能力の保有についても検討を重ねています。
  安倍総理は首相就任翌年、靖国神社に参拝しましたが、その後は参拝を見合わせ、中国との間において日中三原則の確認、シャトル外交の復活などを進め、関係改善を図りました。他方で「地政学上の戦略」からロシアとの関係も向上を図りました。
  日本は中国の拡張路線と対峙をしつつ、各国との関係を強化することで、パワーゲームを展開しながら、中国が国際法に則った振る舞いをするよう土壌も作ってきました。これに対して今後、中国がどう答えるか?が今後の方針に大きく関わるとみています。


「質問3」

  日頃の情報収集について教えてください。

「回答3」

  体力的にインプットの量が減ってきているのが残念ですが(笑)、身体で覚えたことは意外に忘れないようです。ですのでナマの実態に触れ、体感として覚えるよう努力しています。
  俳優の津川雅彦さんが生前「人間の脳は、百歳を超えても成長する。自信をもって脳を磨くことが大事。インプット力が衰えたら、発想力や創造力で勝負をしていくのだ」と語っておられました。見習いたいと思っています。


「質問4」

  不偏不党の困難さをどう克服していますか。

「回答4」

  「ファクト」を根拠に考え、議論する。これに尽きると思います 。最近言論空間において懸念されることは、ともするとオピニオン先行となり、正 確なファクトが置き去りになるケースが散見されることです。正確なファクトに基 づく議の展開を大切にしなければなりません。


「質問5」

  日韓関係についてどう見ておられますか。

「回答5」

  慰安婦問題については、2015年、朴槿恵政権の時に岸田外務 大臣と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官で、「最終的かつ不可逆的な解決」を 確認し合意ました。
  これは国際約束であり、アメリカもはじめとする国際社会が承認ですの で、蒸返すこと許されません。   また徴用を巡る問題では、2018年に韓国の最高裁が日本企業に賠償 を求める判決を出し、際法違反の状態が続いています。現金化されれば、企業は賠 償請求をしますし、日政府も厳しい対抗措置を講じざるを得ません。   輸出管理厳格化の措置については、発動前に再三是正を求めていました し、安全保障の理で講じたものです。ところが韓国側はWHOに提訴。徴用をめぐる問 題への韓国政府の対応も履行されていません。解決策はただ一つ。韓国政府が「政 府として」国内対応を行い、国際法違反の状態を正すことです。   ただ安全保障では連携が必要です。日米韓が結束して困るのは北朝鮮で す。去年8月、韓側はGSOMIA破棄を通告し、その後、北朝鮮はミサイルを発 射しました。実この時、アメリカは韓国にミサイル情報を提供せず、日本にだけ連 絡がありましたこれはアメリカによる最大限の韓国への意思表示だったと言えま す。更新から1年過ぎますので、すんなり延長するのかどうか注目されます。問題 解決のボールは韓国にあるのだということを今後も示していくものとみられます。


「質問6」

  最近の日本政府は、中国を刺激したくないと融和的態度が見え見えです。はやく覚醒し、知力で憤然と戦うべきではないだろうか。

「回答6」

  中国に対して国際ルールに則った行動を毅然として求めることは重要です。安全保障分野では同盟国アメリカとの関係を打ち出して対峙していく方針です。
  コロナの感染拡大や、拡張路線をたどる中国に対して、国際社会で厳しい視線が注がれ、米中の対立が先鋭化している今、日本は価値観を共有する国々で結束し対抗していかなければなりません。
  パワーバランス上、関係を正常化させた日中関係を中国が悪化させるインセンティブは低いからでもあります。
  今回、中国大使に垂氏が内定していますが、これに対して中国政府がアグレマンを速やかに出すのかどうか、非常に示唆に富む事案だと注目しています。


以上は、日本放送協会政治部 岩田明子氏の講演を、國民會館が要約、編集したものです。文章の全責任は國民會館が負うものです。



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